追加融資の申請、遅れると以前のように「実行まで3ヶ月待ち」もあり得ます

こんにちは。融資に強い専門家トップギヤコンサルティングの沼尻です。

 

融資の現場は昨年の2020年6月に件数ピークを迎えた後、ある程度落ち着いていました。

しかしながら、2021年1月7日(木)に緊急事態宣言が再度発令され、これから3月末にかけて、公庫や民間金融機関に対して融資申請が集中しそうです

 

資金繰りが苦しくなってから融資を申し込んでも、前回ピーク時のように申し込みから融資実行まで2ヶ月待ち、3ヶ月待ちになることもあり得ます。

資金繰りが間に合わない事業者も出てくるかもしれません。

ですので、資金が尽きる前に、前倒しで融資申請することをおすすめします。

 

なぜ3月までに融資の申し込みが集中するのか? 

そう考えた理由は4つあります。

 

 

【もくじ】

1.理由①/1回目のコロナ融資で借りた資金が枯渇するタイミングだから

2.理由②/ゼロゼロ融資の駆け込み需要が増えるから

3.理由③/公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」も終わるかもしれないから

4.理由④/無利子融資枠が引き上げられるから

5.申請が後になればなるほど、実行は遅れます

 

 

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1.理由①/1回目のコロナ融資で借りた資金が枯渇するタイミングだから

1回目のコロナ融資の申請件数のピークは、2020年4~6月でした。

そして、その際の融資額の目安は、おおむね「月商の3ヶ月分」でした。

月商の3ヶ月分なら、業種にもよりますが、固定費の6~9ヶ月分ぐらいまかなえるのではないかと思います。

そうなると、3~4月に借りた事業者の資金が枯渇するタイミングが、ちょうど2020年末ぐらいからでしょう。

もっとも申請件数が多かった6月に借りた事業者の資金が、これから次々に厳しくなってくるのではないでしょうか。

 

実際に知人経由で金融機関の担当者に聞いた話だと、「2回目のコロナ融資の申請は増えている」とのことです。

この傾向は今後、もっと拡大していくと思われます。

  

 

2.理由②/ゼロゼロ融資の駆け込み需要が増えるから

まだ確定情報ではありませんが、2021年4月以降に現在の「民間金融機関による実質無利子・無担保制度」(ゼロゼロ融資)の後継と目される制度が創設されるとの話があります。

このことから、現在のゼロゼロ融資が3月末で終了する可能性があります。

 

ちなみにそうは言っても2月上旬に現在の無利子枠が4,000万円→6,000万円になるため、終了が3月末になる可能性は低くなったとは思います。

 

しかしながら、もし3月末に終了するなら、新しい信用保証制度は金利も保証料も必要なため、ゼロゼロ融資制度が終わるまでに借りてしまおうという「駆け込み需要」が発生することは十分予想されます。

 

以下の過去ブログ記事も参考にご覧ください。

●「ゼロゼロ融資」の申し込みは2月初旬までに行いましょう

 

 

3.理由③/公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」も終わるかもしれないから

先日、こちらも知人の話ですが、公庫の担当者の話で、

「政府の発表では、新型コロナウイルス感染症特別貸付は2021年前半までとされていますが・・・、実際のところ3月末以降継続するかどうかは決まっていないのです。

もしかして3月末で終わるかもしれません」

とありました。

 

民間金融機関による実質無利子・無担保制度(上述したゼロゼロ融資)が3月末で終わるとなると、それに合わせて公庫の方も終了する可能性は十分考えられます。

公庫への駆け込み需要も発生するでしょう。

 

 

4.理由④/無利子融資枠が引き上げられるから

先述したように、2月上旬に「政府系・民間金融機関による実質無利子・無担保融資枠」が4,000万円→6,000万円(日本政策金融公庫・国民生活事業と民間金融機関)に引き上げられます。

 

●中小事業者に対する支援|経済産業省(PDF)

https://www.meti.go.jp/covid-19/kinkyu_shien/pdf/chusho.pdf?0118#page=4

 

この募集が始まれば、4,000万円を超えて借りていたコロナ融資の借り換えが、かなりの数出てくると思います。

 

ある信用金庫の貸付担当役席は、

「セーフティネット4号と危機関連保証融資をあわせて4,000万円以上借りている中小企業から今回の無利子枠の増額の話を聞いて有利子分を無利子融資に借り換えたいと依頼が来ています」

と話していました。

 

きっと金融機関は積極的に借り換えに応じてくれるでしょう。

金利は国から入るので、金融機関として収益的にデメリットとなることはなく、しかも取引先には喜んでもらえるという、まさにWinWinです。

ですので、金融機関によっては、自分たちから「借り換えどうですか?」とセールスしてくるところも出てくるだろうと思います。

 

 

5.申請が後になればなるほど、実行は遅れます

公庫にせよ民間金融機関にせよ、融資申請が集中すると、申請から実行までの期間は長くなります。

民間金融機関の実質無利子・無担保融資の場合、信用保証協会の審査が必要です。

申請数が信用保証協会の処理能力を上回る場合、早々に受付を締め切る可能性もあります。

よって、資金調達を考えている経営者さんは、一刻も早く申込みに行くようおすすめします。

 

申請が後になればなるほど、実行までに時間がかかります。

さらに最悪の場合(上記のとおり受付が締め切られて)、無利子枠での申請を受け付けてもらえないこともあり得ます。

 

 

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金融機関を取り巻く環境は、刻一刻と変化しています。

昨日までの話が、今日になると役に立たないということも十分あり得ます。

 

これから4月にかけて新しい融資制度(信用保証制度)が出てきそうですし、現在の融資制度の内容が変わる可能性も大いにあります。

 

こちらでは引き続き、最新の情報をいち早く手に入れ、今の金融機関の融資情勢を見ながら、今後を洞察してお伝えしたいと思います。

 

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TGC トップギヤコンサルティング

TGCは専門分野としての認識が必ずしも高くなかった「BtoBおよびBtoCの営業戦略」に関して、知見の集積を加速させ、また、本分野に関わる専門家や有識者とのネットワーク構築を通じて、最先端の営業戦略動向を把握することで、営業戦略機能の抜本的な強化と、それに基づく競争力の持続的な向上に寄与することを目指します。

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