こんにちは、融資に強い専門家TGC沼尻です。
東京ではコロナ感染者が相変わらず出てますが、最近は北海道での感染者がすごい勢いで増えてますね。
北海道の経済に悪い影響が出そうで困ったものです。
ところで最近、公庫や保証協会から「融資を断られた」というケースが増えています。
2020年4月や5月なら普通に通っていたような案件が、否決されるのです。
理由は明白。
「金融機関に余裕ができ、一つひとつの案件をじっくり審査(精査)できるようになったから」
に他ありません。
一向にコロナの状況は好転しません。
ご苦労されている事業者様も多いと思います。
そしてこれからも2回目のコロナ融資、つまり追加融資の申し込みが増えてくるでしょう。
2020年4~6月にかけて、1回目のコロナ融資による資金調達に(多くはスムーズに)成功した中小企業ですが、予想より長引くコロナショックの影響で、その資金も枯渇する可能性が高いと思われます。
資金が枯渇する時期は、早ければ10月から、遅くとも12月には、2回目のコロナ追加融資の申請ラッシュが始まるのではと予想されます。
2回目のコロナ融資においては、
「融資を断られた。どうすればいいのだろう」
という事態が続出するかもしれません。
本日はそのあたりについて書かせていただきます。
【もくじ】
1.融資の否決が増える理由(1)-準備不足で申し込む企業が増える
2.融資の否決が増える理由(2)-金融機関の審査体制が整った
3.いったん融資を申し込んで断られると、次はもっとハードルが上がる
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1.融資の否決が増える理由(1)-準備不足で申し込む企業が増える
今後、融資の否決が増える理由は2つあります。
ひとつは、「1回目のコロナ融資が、あまりにも簡単に通ったから」です。
1回目のコロナ融資では金融機関は審査スピードを重視したため、ほぼ「借入要件」(売上が減少しているかどうか)しかチェックしていませんでした。
借入要件を満たしていれば、少々難のある融資案件でも通っていたのです。
あまりにも簡単に通ったため、2回目の融資も同様にスムーズに通ると考えて十分な準備を整えずに融資申請する経営者が増えるだろうと私は想像しています。
初回のコロナ融資時と2回目の追加融資時では、以下でお話しするように金融機関の状況が大きく変わっています。具体的には、審査体制が整った状態になってます。
必要な準備をせず申し込むと、否決される可能性は十分考えられます。
2.融資の否決が増える理由(2)-金融機関の審査体制が整った
上記でも少し触れましたが、融資の否決が増えるふたつめの理由は、
「金融機関の審査体制が整ったため」です。
初期のコロナ融資は想定以上の申請が殺到、しかもスピード重視。
それまでの人員や審査体制では、本来融資の際に行う審査が十分できていませんでした。
従来の人員では増え続ける申請に追いつかなかった金融機関は、どこも本部の人材を支店に派遣したり、OBを再雇用したりして、審査体制の増強を図ってきたようです。
その結果、当初よりも早く審査を行える体制が整ってきました。
また同時に、1回目のコロナ融資の申請件数が落ち着いてきたため、内容を吟味できるようになってきたのです。
時間をかけて審査するようになると、当然「返済可能性」を詳しくチェックできるようになります。
資金繰り改善のためだけの融資申請を考える中小企業の多くは、「返済可能性」を説明できる資料を作成しないかもしれません。
そうなると厳しい審査を通り抜けることは難しいでしょう。
3.いったん融資を申し込んで断られると、次はもっとハードルが上がる
深く考えず2回目のコロナ追加融資を申し込み、否決になってしまうと、その次の申請のハードルは高くなります。
明確な基準はありませんが、いちど融資を申し込み否決されると多くの場合、「3~6ヶ月程度」は申し込むのが難しくなります。
融資否決の記録が残るため、審査がより厳しくなるからです。
3~6ヶ月経てば以前否決した理由が改善されている場合があるため、それだけのインターバルを金融機関はとるようにします。
安易に追加融資の申し込みをするべきではありません。
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「融資を断られた。どうすればいいでしょうか?」
と困ることになる前に、コロナの追加融資申請に慎重になっていただきたいです。
準備不足で申し込んで否決され、その後のハードルを上げられると、リカバー作業はとても大変です。もちろん時間もかかります。
繰り返しますが、準備せずに2回目のコロナ追加融資を申し込むと否決になる可能性が高くなります。
一度否決されると、3ヶ月ぐらいは次の申請が出来なくなり、より資金繰りが厳しくなるかもしれません
兎にも角にも「2回目のコロナ融資は、借りるのが難しい」ということです。
もしこちらを読んでお困りの事業者様がいらっしゃいましたら、2回目のコロナ追加融資をスムーズに借りるためのお手伝いをしますので、当方までお声かけください。
ちなみに融資を断られても、打つ手がないわけではありません。
状況をひっくり返す方法はいくつもあります。
たとえば、一番重要なのは「断られた理由を聞くこと」。
もちろん「総合的に判断した結果」などと具体的な理由までは答えてもらえないこともしばしばありますが、突っ込んで聞き出す方法もあるのです。
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